神業バトンパス
リオデジャネイロ五輪の陸上男子400mリレーで銀メダルを獲得したアジア短距離史上最速の走りは、日本中に感動の渦を巻き起こしました。
この歴史的な瞬間を支えたのが、「神業バトンパス*」を実現した日本チームの戦略でした。
日本チームが描いた勝利のシナリオ
リレー競技でタイムロスの原因となるバトンパスの平均タイムを世界最高レベルに短縮する
リオオリンピック陸上男子400mリレーの結果**
1位:ジャマイカ 37秒27
2位:日本 37秒60
3位:カナダ 37秒64
日本チームの100m自己ベスト(当時)の合計タイム:40秒37**
勝てるマーケットを見つけよう!
- 勝つことは簡単ではないが、優位な状況は自らつくり出すことができる。
- 強みを活かせる分野をいろんな視点から考えてみよう。
- その分野で競合が捉えていない課題に着目しよう。
- 解決策の質を高めてインパクトを生み出そう。
- 想定される顧客のボリュームにも目を向けよう。
*JIJI.com 高速高精度、神業バトンパス【五輪のミカタ この技このルール】(1)
**プレーバック・リオ 世界に衝撃を与えた「バトンパス」 37秒60は東京への序章
***東洋経済ONLINE ウサイン・ボルト「世界最速」に学ぶ走るコツ
感動のバトンパスに学ぶパーソナルマーケティングのコツ
神業バトンパスが指し示すのは、自分たちが一番になれる土俵で戦ったということ。
誰にでだって得意なことと、そうでないことがあります。
キャリア形成においても、苦手なことを勝負に持ち込まない。
自分がいちばん得意なスキルで勝負することに徹していきましょう。
苦手なことを素直に受け入れる性質は好感につながることも多く、採用する企業側は結果を出すうえで最適な人材が欲しい。
その心理からは、もれなく平均超えという無難さよりも、この領域で他にかなうものはいないという感覚が最も効果的です。
その感覚は相手の心を掴むだけでなく、マッチングの精度が格段に上がるという大きな相互メリットがあります。
みんなと違うから価値がひときわ輝く!
- 自分が一番になれる得意分野でキャリアを描く。
- 苦手なことは勝負に持ち込まない。素直に受け入れて損はなし。
- 一番得意なスキルをとことん伸ばそう。
- その領域で他にかなう者がいない状況が理想。
- 誰の役に立つのかをコンセプトで明確化しよう。
自分らしいキャリアの起点は、内なる自分の素晴らしさに気づいてあげること
自分が一番になれること、苦手なこと。
後者はついつい隠したくなりますが、得意と苦手、好きと嫌いをはっきりさせることで、自分自身への理解だけでなく、周囲の理解も深まっていきます。
等身大の自分でないことは大きなストレスになるし、素の自分を出せる理解者が職場にいない場合もあります。
もれなく平均点であることが必ずしも優秀さの証ではなく、自分の「これでいい」「これがいい」を理解し、熱をもって取り組める領域で存分に力を発揮することで、やりがいと周囲への貢献を最大化できると考えています。
できないことがあってもいい。でもこの領域では誰にも負けない、負ける気がしない。
そんな感覚があればとても素晴らしいのですが、好きなこと、好奇心を掻き立てられるもの、自分の中にある本当の声はとても小さい。
自己分析ツールを使えば、確かに自分の性質や性格を理解できる。
ただ、その性質によって何をなすべきか、自分が本当に好きなことや望んでいるものは、自分自身で掘り出すしかない。
自分らしいキャリアの最初の一歩は、内なる自分の素晴らしさに、自分で気づいてあげることだと信じています。
URETECH編集者の場合、「誰もやったことないことを思いつく」「誰も気づいていないことを発見する」という感覚にこの上ない達成感を感じます。
着想に貪欲という得意をコンセプトメーカーという職種に、生命科学の博士号をヘルスケア業界に、マーケティングの知識を価値の創造に結びつけることで、10,000人に1人の人材になることを目指してきました。
その過程での学びは、自分の強みを掛け合わせることで、希少価値が高まるということです。
これは、ものづくりとひとづくりに共通した概念だと信じています。
商品や自分というコンテンツの価値を客観的に指し示すものがコンセプトです。
そこで次回は、コンセプトのチカラに焦点を当てたいと思います。
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