上司ハズレた…そんなあなたに寄り添います!
新社会人に転職者。上司ガチャに恵まれず、ものづくりや企画に悩むみなさんへお届けします。
とんでもない魅力を生み出すものづくりへの情熱が今回のテーマ。
いくつか足りない部分があるが、他にはないとんでもない魅力がある。
そんな製品は、誰かひとりの“熱狂”がカタチになったもの。
世界を変えるものには、誰かを一心に思う作り手の情熱が込められている。
さて、毎週楽しみにしている「福山雅治・福のラジオ」。
その中で、考えさせられる深いコメントがありました。
ミュージシャンの情熱と技術屋の哲学を重ねて、とんでもない魅力を生み出すものづくりのマインドを読み解いていきます。
技術屋の哲学とミュージシャンの情熱が重なった!
ものづくりにおける本田宗一郎の哲学
容易ではないけれどそうありたいと願う、大好きな言葉です。
製品をつくった自分も手に取った相手も幸せになる、そんな仕事ができたらこの上ない達成感が得られます。
個人的な見解ですが、この言葉は、作り手がとことん拘った製品が自然に売れていく状態を説いているのではなく、自分の喜びとして力になりたい誰かを一心に思い、仕上げた製品に自然と共感の輪が広がる。
その結果、多くの人のために役立つ製品として売れていく状態を説いた言葉と捉えています。
つまり、売り手と買い手の理想的な関係性を説いた非常に深い言葉と解釈しています。
福山雅治・福のラジオ 7/10放送 音楽にかける思い
岐阜県・郡上北高校でたった一人の野球部員として練習に励んでいる上平洸太君*のひたむきさ、まっすぐさに心を打たれて、自身の音楽への思いに触れた一節でした。
これって間違いなく、ものづくりにも通じる考え方だと思いました。
100万人に届き、世界を変える音楽
その時、最初のキャリアでベンチャー企業に勤めていた頃に、大きなインスピレーションを与えてくれた著書のことを思い出しました。
著者はこの本で、世界を変えられるものを生み出す過程で多数決は無意味だと概説しました。
全員からまあまあOKをもらうような仕事はしない。
これはいける!と心の声が叫んだら、周囲の顔色を伺うのではなく、心の声を徹底して追求しながら作品を仕上げていく。
その理由をこのように述べています。
他にはないとんでもない魅力は買い手のゾクゾクに、ひとりの熱狂は作り手のワクワクに相当します。
まさに、売れてくものづくりの思想であり、冒頭で示した本田宗一郎の哲学にも通じるものがあります。
それに、足りない部分があってもいい、他にはない魅力を打ち出すことが曲作りの本質であることを明快に指し示しています。
これはもちろん、私たち製造業の所産においても重要な観点です。
他にはない魅力を打ち出すために
製造業のものづくりでも、音楽の作品でも、足りない部分があってもいい。ただ、この製品にしかない、この曲にしかない魅力はひときわ煌めく。
あれこれできる便利でもなく、代替の効かない価値を生み出すことが製品づくりの焦点といえます。
思考と試行を繰り返していこう!
かといって、他にはない魅力を創造することは容易ではありません。
これまでにない提案はもちろん困難な挑戦になるし、その過程や見てくれは不恰好で全然かまわない。
「そんなの無理。コストどうするの?売れるの?利益でるの?」
その会社で、誰もやったことのない創意工夫には否定的な意見がつきまとう。
でもそれはごく自然なことで、普段から周囲には憶測があふれている。
当事者になれば、否定され続けるストレスは計り知れない。
自分を見失わないために大切なのは、誰が正しいのかではなく、何が正しいのかを掴みとること。
それができれば、不完全であっても進むべき進路が見えてくるはずです。
正解のない問題に自己解を出す力
ひらめきや着想に必要なのは、マークシートで100点をとる力ではなく、その回答用紙に示されていない新しい選択肢を考案する力です。
取り組むべき課題は、世の中の通説の裏側にあるもっと良い方法を掘り出すための試行錯誤。
その所産が作り手と買い手の幸福感をともに高めてくれるものであれば、新たな成功事例として社会に受け入れられると期待されます。
世の中の常識は塗り替えられる
これまで、旅客機は対流圏を飛ぶもの、タクシーは道路を走るものでした。
今となっては、米国のVirgin Galactic社が成層圏での無重力体験を、同じくBlade Urban Air Mobility社はドローンタクシーの事業化に挑戦しており、かつて近未来的だった移動手段が現実になりつつあります。
ドラえもんのひみつ道具ように、「こんなこといいな、できたらいいな」にブレイクスルーが起きたら、世の中の常識は塗り替えらる。
その実現を待ち望んでいる誰かのために、ぴったりなアイテムを提案する。
それが今、世の中にないなら自分の手でつくりだす。
これこそものづくりの醍醐味であり、世の中に新常識が生まれる瞬間なのかもしれません。
壁の向こうにはたくさんの応援団がいる
今日から始めた小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな変化の流れを生み出していく。
失敗は次の一手の精度を高めてくれる健全な成長過程であり、積み重ねた試行錯誤は着実に成功を手繰り寄せる。
ひとの気持ちにも鮮度がある。心の熱量があるうちに、はじめの一歩を踏み出そう!
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